夏の間の禁漁措置
毎年8月が終わる頃に底引き漁が解禁になり魚種が急に増えます。毎年6月から8月の間資源保護を目的として底引き漁が禁止になるためです。漁で生計を立てる漁師さんにとっては必要不可欠な措置なのです。その間は大敷網(定置網)漁だけとなり、魚種も漁獲量も減っていわゆる「夏枯れ」状態になります。
夏向きと冬向きの魚種
禁漁期間中は鯛、イサキ、アジ、ハマチ、スズキ、真イカなどが主流で夏の暑さもあり刺身魚、焼き魚用が好んで買われていくようです。ですから無理に煮魚を獲る必要もないのです。
8月の末に底引き漁が解禁になるとたくさんの魚が水揚げされるようになります。主な魚種は、ヒラメ・カレイ類、イカ類、沖ギス類、ノドクロ、ハタハタ、鮟鱇などで、煮付け、鍋もの材料など需要がいっきに大きくなっていきます。大きくなって脂ものってきた頃に水揚げした方が都合がいいのです。
大衆魚 二ギス(沖キス)
底引き漁でよく水揚げされるのが「二ギス」です。ここ山陰では「沖キス」と呼んで人気があります。キスといえば本ギスが有名ですが天ぷら、から揚げ、刺身とどれも美味しくいただけます。
一方二ギスは別名沖キス、朝鮮ギスとも呼れ、焼き魚、煮魚、干物にしても大変美味しい魚です。鮮度落ちが早いため、早めの調理が無難です。漁師さんに限ってはお刺身で食べられるのです。甘みがあって美味しいそうですよ。
キスは大型のものの方が脂が有り、フライ、煮付け、塩焼に良き御飯の友になります。骨も柔らかいので,フライなどは揚げようによっては骨まで食べられるのでカルシウム摂取にはうってつけです。甘辛く煮つければ身離れも良く癖のない白身の美味しい魚です。
塩焼するなら干物になったものが売られていますので、そちらをお勧めします。
細長くて頼りなく見える魚ですが、調理次第でご馳走になり得る大衆魚で栄養価も高くDHA,EPAが豊富で老若男女問わず食べて頂きたいお買い得な魚です。
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