秋は鮭の産卵シーズン
秋になると北海道では鮭の遡上が始まります。川から海へ旅立っていった鮭は、3~4年北太平洋を回遊した後、産卵のために再び生まれた川へ帰ってくることはよく知られています。この時に産卵に向けてシッカリと栄養を蓄えているのです。遠いカナダでもユーコーン川を遡上するキングサーモンが有名ですが、ユーコーン川は何と160kmもあるのです。そこをキングサーモンが遡上していくわけですが、何も食べずに160kmを移動します。
鮭は青魚?白身魚?それとも赤身魚?
鮭は、赤い色をしているので赤身魚と間違われることが多いですが、実は白身魚なのです。白身魚と言えば淡白で脂も程よく乗っているというイメージなのですが、鮭は白身魚でありながら、しっかりと脂がのっていて旨味が強いことから人気が高いのです。
鮭の優れた栄養分
私達は毎日の食事から日々の栄養を摂っているのですが、それと同時に活性酸素も発生します。この活性酸素を無毒化する力を抗酸化力といい、体内にもっているのですが、毎日のストレスや、たばこ、不規則な食生活などが重なってくると抗酸化力が足らなくなり、病気になりやすくなります。そして年齢を重ねてくると減少してくることもわかっています。ですから、抗酸化力を持った食物を積極的に摂る必要があります。抗酸化力を持つアスタキサンチンを持っているのが赤い身をした鮭なのです。
鮭のプラス効果
鮭の赤い色素成分はアスタキサンチンという栄養素で、美肌効果に優れているとして特に有名です。その上ビタミンCの6000倍の抗酸化作用があるので、これを摂れば健康にいいことはあきらかですね。特に赤みの強い紅鮭に多く含まれていておすすめです。またイクラにも多く含まれます。
塩鮭の切り身
これから朝晩が冷え込み始め、特に夜は冷え込むことから食卓には鍋がいいですね。すき焼き、おでん、寄せ鍋など体の芯から温まる料理が欲しい時期です。スーパーでは、よく鮭の切り身を売っていますが、健康にも美容にもいいことから人気です。この塩鮭を使って粕汁などはいかがでしょうか。これもまた身体が温まる秋の定番メニューですね。
鮭の粕汁のコツ
鮭の粕汁には塩鮭を使います。できればアラも一緒に炊くとより一層美味しくなります。カマの部分や頭、背骨の部分はひとまとめにしてパックして安く売れていると思いますが、これを捨てる手はありません。お湯を掛けて霜降りして下処理したら、お湯を沸かしてポコポコ軽く踊るくらいの火力で30分位焚き続けてやると骨が柔らかくなり、骨からいいダシが出てきます。魚の荒汁は何でもそうですが、霜降りしたアラを20~30分焚いてから(野菜等は途中で入れる)味付けしていくとしっかりコクが出て美味しい汁物になります。冬場のアラなら特に脂が乗っているのでその違いが良く分かります。
皆でつつく鮭のちゃんちゃん焼き
塩でない生の鮭ならお勧めが北海道名物 鮭のちゃんちゃん焼き です。しっかり野菜も摂れて健康にいい食材のオンパレード的なメニューです。味噌とバターが相まってとても美味しいですよ。さあ、本格的な食欲の秋に鮭の美容を兼ねたヘルシーメニューをいかがでしょうか。