春先から夏にかけて、マハタが美味しい時期で、ここ山陰地方ではこの時期に必ず出回ってきます。
刺身にして良し、煮つけて良し、しゃぶしゃぶして良しと高級魚らしく品があって美味しい魚です。
新鮮なほどヌメリがあってさばきにくい魚で、注意しないと手を怪我しやすい魚です。身は半透明
で光沢があり、醤油を付けるとはじきます(脂が乗っている)。コリコリとした食感で、噛むほどに
旨みが口の中に広がってきます。鮮度が良い内は是非刺身で食べて頂きたい魚です。脂のある魚程
鮮度落ちは緩やかで3日ぐらいは十分に堪能できます。お勧めはしゃぶしゃぶです。マハタのアラ
と昆布で取ったダシに酒と塩で薄く味付けをして、そこでしゃぶしゃぶするともう最高です。
身は薄くそぎ切り、皮は湯引きに。内臓では食道、キモなどはこれも湯引きにして添えます。
もみじポン酢でお召し上がりください。ここ山陰での呼び名は「かな」で、黄色いハタを「黄かな」
茶色に縞模様があるのを「かな」と呼んでいます。特に美味しいのが「赤水」で、いわゆる
「キジハタ」のことをこう呼んでいます。茶色に赤の縞模様があり、1段階旨みと甘みが上の
高級魚で、ここ山陰でも高値で取引されます。山陰にお越しの際はぜひ食べて頂きたい魚の
ひとつです。日本海に揉まれて大きく育った魚は味が濃くてキレがあります。