青魚は免疫力を高めるスーパーフードです
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年末の魚は脂がのっています

年末は需要が大きく魚の値段が高騰します

早いもので2017年度もあと半月ほどになりました。師走の海はここにきて大荒れです。寒いだけならまだしもかぜが強く、大敷網漁にも出かけられない日がたまにあります。そうなると近海の巾着網漁(底引き網漁)も舟が出せず、どうにもなりません。そんな日でも風に当たらない場所に大敷網があるところでは漁があります。みんなそれを待っているのですからせりが始まるといきなり高値からスタートです。いつもの2倍の高値がつくことも珍しくありません。数十人の仲買人、スーパーのバイヤーが魚を奪い合うのですから無理もありませんね。

市場のセリ状況

冬の間は陽が登る時刻も遅いためセリの時刻も遅めの7時からですが、逆に夏場は夜が明けるのが早いのでセリは6時からです。なぜならば、漁師が動き出す時間がそうなるからなのですが、暗い海に出かけて行く漁師の気持ちになればわかります。冬の海は荒れていますので目が効かないと仕事になりません。漁師さんは命がけで仕事している事がお分かりいただけると幸いです。さて、セリが始まるとまず最初に前日在庫の”止め”の魚からセリにかけられます。朝獲れから一日経った魚で、少し安めに値が付きます。それが終わると今朝獲れた朝どれの鮮魚のセリが始まるのです。いよいよ市場が活気ついてくる時間帯です。トロ箱が列を作って並べられて威勢のいい掛け声でセリが始まっていきます。数百箱の魚はあっという間に競り落とされていくのです。

魚を持ち帰って対面コーナーに並べる

魚屋さんは自分でセリして自分で持ち帰るのですが、スーパーなどは専属のトラックが運んでくれます。それをパックしたり並べたりしていきますが、よく知っているお客様はその時を狙って買いに来るのです。同じように見えても脂の乗りが違う魚が同じ値段で売られているのですから目が効く人ほどいい訳ですね。逆に魚屋さんはどれがいいかわかっていても同じように売っていかないと商売になりませんから、お客様との駆け引きが始まるのです。

一つのトロ箱の中でも微妙に違います

例えばアジにしてもハマチにしても真鯛にしても、同じトロ箱の中にあっても微妙に脂の乗りが違うのです。なんで解るの?とお思いでしょうが、毎日刺身を作って毎日味見をしているのですから脂の具合は魚を見ただけでわかるのです。(美味しい!)と思わず(旨い!)とうなる違いですかねぇ。魚屋さんと仲良くなると料理の腕が上がりますよ。いい魚、しかもどう料理したらより旨いかを知っていますもの。

寒くなると青物の脂が乗って来ます

年末になくてはならない魚、それは「ブリ」ですが、天然もの、養殖物の両方があります。値段は天然ものが高く、味も最高の脂の乗り、脂加減です。卸してみると比較的白っぽい身は養殖、赤っぽいものは天然で、脂が乗ってくると赤身の中に白っぽく脂が入ってきます。朝獲れの天然ブリは風味も味も最高で、脂も新鮮そのものでテカテカ光っています。どこを切って食べても旨いのです。もちろんDHA、EPAも豊富で、栄養満点です。

おすすめは寒ブリ

この時期のおすすめは何といっても”ブリ”です。12月に入って、雪がチラつく頃から翌年の2月一杯までに獲れたブリを”寒ブリ”というのですが、寒中といって正月明けの5日から2月節分までを旧暦上”寒”と呼んでいます。この一か月の間が1年の中で一番寒い時期とされていて、この時期に上がった魚は脂の乗りも良く身も締まっていて大変美味しいです。年末には正月用としての需要が高いため高値で取引されますが、正月明けると少し値が下がってきます。この時が狙い目なのですが、今でも十分美味しいので買い求めて食べて下さい。

寒い夜はブリしゃぶがおすすめです

寒い夜に皆でつつく”ブリしゃぶ”は最高のご馳走になりますよ。ブリの柵を買い求めて家で切り分けて食べて下さい。暑さは刺身よりも薄く切ることがコツで薄すぎるとすぐに火が通ってよくありませんので、お湯の中でしゃぶしゃぶして、ミディアム位になる厚さが良いと思います。野菜は、水菜が良く紹介されていますが、私達板前(昔の職業)の間ではもっぱらレタスを代用しています。すぐに火が通って食べやすいからです。その他、ネギなどお好みの野菜を入れて食べればOKです。

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