この時期沖キスが底引き網で陸揚げされています。

この時期、海も荒れ模様で魚種も少なめですが、その中でも比較的お値段もお手頃で美味しい魚が
沖ギスです。日本海ではおなじみの大衆魚です。地方名も幾つか有り、沖ギス、沖ウルメ、沖イワシ、
沖カマス、朝鮮ギス、トンガリ、ハダカ、ミギシなどと呼ばれているようです。
ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、
血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。また、比較的
多く含まれるビタミンＡは「眼のビタミン」と呼ばれ、眼精疲労にも効くようです。春先に湧く
オキアミを食べて脂が乗ってくるに従って大きく太ってきます。型が大きいほど脂の乗りがよく、
天ぷら、煮付け、フライ、塩焼とどう料理しても美味しいです。白身でいながら濃厚な甘み、旨み
をもっています。新鮮なものほど艶があり鱗もついているので、大きくて鱗のあるものを選ぶと
よいでしょう。ただ、鮮度落ちがはやいので要注意です。漁師は船上でこの刺身を食べるそうですよ。
刺身は漁師だけの特権です。私たちの口にははいりません、残念ながら。
魚は骨から旨みが出てくるので、フライがお勧めです。頭を落として腹を割り、水道水で白い脂分を
よく落としてきれいにしたら、水を切って塩コショウ。小麦粉をつけて卵をくぐらせて粗目のパン粉
をつけて１８０度の油で揚げれば出来上がり。鮮度が良いほど香りもいいです。中骨ごと頂きましょう。
御飯のおかずにぴったりです。粗目のパン粉を使うのがコツです。